主婦のオーストリア生活記~in Graz~

夫の仕事でオーストリアのグラーツに行くことになったアラサー主婦。 オーストリアに行くまでと行ってからの奮闘記。

オーストリアで体外受精(IVF)をした話

今回は、私たちが経験したオーストリアでの体外受精について、特に心配していた費用面について、記録しておきたいと思います。

体外受精 (IVF) の助成金

病院で専門医の話を聞くと、IVFの費用は3,000€ほど、さらにそこに薬代が1,000~2,000€かかると言われていました。調べた限りですが、日本でも似たような価格になると思います。

また、同時に助成金 (IVF Fonds) の存在も教えて頂きました。ただ、私たち夫婦はどちらもオーストリア国籍ではないので、本当にこの助成金を受けられるのか心配していました。金額によっては挑戦できる回数も限られてくると思ったからです。同じオーストリア国内でも病院によって金額が異なると思うので一概には言えませんが、大きくわけると公立病院と私立病院で料金が異なるようです。

病院の先生曰く「eカード(ICチップ付き保険証)を持っている(納税している)でしょ?なら大丈夫なはず」とは言われていたものの、最後まで不安ではありました。実際には、IVF Fondsが規定している一定の条件を満たしているかどうかが重要で、病院の事務の方が確認して下さいました。

日本にも不妊治療に対する助成金はありますが、各自で申請手続きが必要なようです。オーストリアではこの手続きが不要で、ただでさえ初めての事だったので、気持ち的にとても楽でした。助成金の受給は年齢による制限があり、40歳までしか受けられないとのことでした。また、助成金の額も35歳まで、35~40歳で異なりました。

www.sozialministerium.at

私たちの場合、公立病院を選び、助成も受けることができたため、費用を抑えることができました。

最終的に私たちの場合の費用は、一回の体外受精で979€でした。この中には病院の受診料、血液検査代、薬代、採卵費用、凍結費用、移植費用などすべてが含まれます。さらに支払った金額は多めに設定されているとのことで、後日97€の返金がありました。

助成金なしでも一回は挑戦しようと覚悟していたので、私たちが最初に想定していたよりも安くすみました。体外受精中は何度も病院に通う必要があったので、追加料金などの心配なしに頻繁に病院に通えるのはありがたかったです。

体外受精を受けるにあたって必要な書類

体外受精を行うと決めてから、病院からは体外受精について書かれた書類一式をもらいました。体外受精を始めるにあたっては以下の書類が必要でした。

  • eカード
  • Meldezettel
  • 戸籍謄本(婚姻の証明)
  • 在留許可証
  • パスポート

体外受精を受けるまでに必要な検査

体外受精を行うには、事前に内科や産婦人科泌尿器科(こちらは夫)で受けなくてはいけない検査がありました。各科には別途自分で予約を取って受ける必要があるので、それぞれから結果を受け取るまでにもしばらく時間がかかりました。

これまでに公立病院で受けた検査は省くことができました。例えば、血液検査や子宮頸がん検診などです。検査費用は自費のものもあり、全部で80€ほどかかりました。