主婦のオーストリア生活記~in Graz~

夫の仕事でオーストリアのグラーツに行くことになったアラサー主婦。 オーストリアに行くまでと行ってからの奮闘記。

オーストリアで必要な出産後の手続き

子供が産まれるにあたって欠かせない、出産後の手続きについてまとめておきたいと思います。あくまで現時点での手続き、必要書類となります。私自身必要な手続きがわからずいろいろな人に聞いたり、調べたりと大変だったので今後少しでも誰かのお役に立てれば幸いです。

オーストリアで出産後に必要な手続き

今回私が出産後に行った手続きは以下です。

出生届の提出と出生証明の取得

オーストリア共和国への出生届の提出です。こちらは出産後、出産した病院での手続きが可能でした。提出書類はすべてドイツ語なので、助産師に手伝ってもらいながら記入を進め、退院時に病院の受付に提出して完了です。

出生証明書には言語や様式など複数種類があり、二種類までは無料で取得することができました。そのため、オーストリア国内で使う用にドイツ語版、海外でも使えるように英語並記されたものの二種類を取得しました。しかし、その後使用したのはドイツ語版のみです。出産から約3週間ほどで自宅に郵送されてきました。

<必要書類・情報>

  • 両親のMeldezettel
  • 両親の出生証明,婚姻証明(戸籍謄本)
  • 国籍証明(パスポート)
  • 両親の学位証明
  • 新生児の名前

Meldezettelの登録

オーストリアにおける住民票の登録です。こちらは出産後、出生届の提出と同時に出産した病院での手続きが可能でした。こちらも出産から約3週間ほどで、出生証明書とともに自宅に郵送されてきました。

<必要書類・情報>

  • 両親のMeldezettel
  • 両親の出生証明,婚姻証明(戸籍謄本)
  • 国籍証明(パスポート)
  • 両親の学位証明
  • 新生児の名前

eカードの取得

オーストリアにおける健康保険証の取得です。こちらも出産後の病院での手続きで自動的に健康保険組合に連絡がいき、出産から約3週間ほどで自宅に郵送されてきました。

<必要書類・情報>

  • 両親のMeldezettel
  • 両親の出生証明,婚姻証明(戸籍謄本)
  • 国籍証明(パスポート)
  • 両親の学位証明
  • 新生児の名前

Familienbeihilfeの申請

日本でいう児童手当金のようなものです。こちらは出産後4週間ほどした頃にFinanzamtから申請用紙が届きました。こちらの申請には在留許可証のコピーが必要だったため、在留許可証の申請が完了した後に郵送にて手続きを行いました。返送10日後には初回の入金がされていたので、スムーズに手続きが進みました。しかし、来年に在留許可の延長手続きが必要なので、その際に連絡が必要とのことでした。

<必要書類>

  • 申請用紙
  • 母親の在留許可証
  • 子どもの在留許可証

Kinderbetreungsgeldの申請

日本でいう育児給付金のようなものです。これは加入する健康保険組合に連絡して申請用紙を入手する必要があります。Kinderbetreungsgeldを受け取る期間は各自で決めることができます。予定ではあと2年ほどは滞在が確定しているため、我が家は2年を選択しました。こちらもFamilienbeihilfeと同様郵送で手続きを行い、在留許可の延長手続きをした際は連絡が必要になります。

GKKへの提出はかなり厳しいと聞いたので、誰かサポートしてくれる人がいると安心のようです。私たちはメールでの手続きが可能と思いこんで健康保険組合 (BVA) にメールしたところ、書類を郵送する必要があることと書類の不備についてメールで指摘がありました。そのため比較的スムーズに手続きが進んだように思います。

<必要書類>

  • 申請用紙
  • 母親の在留許可証
  • 子どもの在留許可証
  • ドイツ語の出生証明書
  • Mutterkindpassの一部(検診の記録)

出生届の提出(在オーストリア日本国大使館)

日本の出生届は、在オーストリア日本国大使館へ提出が必要になります。こちらは出生後3ヶ月以内に提出が必要です。私たちはあらかじめ出生届をA3で印刷してできるところは記入しておき、出産後に残りを記入しました。

グラーツは大使館のあるウィーンからは遠隔地にあたるため、出生届は郵送での手続きが可能でした。記入した出生届と必要書類を事前に在オーストリア日本国大使館にメールで送信し、記入内容を確認してもらいます。

内容に問題がなければ必要書類をすべて郵送します。出生証明書も同封する必要があるため、返信用封筒も一緒に送ります。後日手続きが完了した後、出生証明書は返送されます。私たちの場合は、書類を郵送してから約2週間ほどで出生証明書が返送されてきました。

<必要書類>

  • 出生届2通
  • オーストリアの出生証明書(ドイツ語版)と和訳
  • 出産場所(病院等)の住所が確認できる書類

戸籍・国籍関係 | 在オーストリア日本国大使館

在留許可証の申請

オーストリアでの滞在に必須な在留許可証の手続きです。こちらは現在コロナウイルスの影響で、メールでの手続きが可能でした。申請書類を大学のWelcome Centerに確認してもらい、メールで提出しました。パスポート用と同じサイズの証明写真が必要で、自分たちで上手く撮る自信がなかったため写真館に撮りに行きました。

OPERNFOTO (https://www.opernfoto.at/de-passbilder_visum-11.html)

料金は24.99€で、のちのパスポート申請にも使えると思ったので、よい記念になりました (^^) 息子の在留許可証はメールで提出してから約2週間後に私宛に郵送で届きました。なお、夫では受取ができず、受取には私のサインが必要でした。

<必要書類>

  • 申請用紙
  • ドイツ語の出生証明書
  • 子どものMeldezettel
  • 子どもの公的保険加入が確認できる書類

息子の在留許可証の申請時、私たち夫婦の住所変更もメールにて依頼しました。

Familienbonus Plusの申請

オーストリアで子どものいる家庭が税制優遇を受けるための手続きです。こちらは大学に以下の書類をメールで提出する必要がありました。

<必要書類>

  • 申請書類 (E30)
  • Familienbeihilfeの承諾通知

パスポートの取得(現在準備中)

日本のパスポートの取得については、在オーストリア日本国大使館への申請が必要です。コロナウイルスのこともあり、しばらく日本への帰国や海外旅行は考えていなかったため、現在準備中です。

というのも来年1月にグラーツで領事出張サービスがあるため、その機会に取得する予定です。本来であればパスポートの受取時にウィーンにある在オーストリア日本国大使館に息子を連れて行かなければいけませんが、コロナウイルスの新規感染者数が増え続けているのでグラーツで手続きができるのは助かります。まだ今後どうなるかわかりませんが、領事出張サービスが無事に行われることを祈るばかりです。

こちらも出生届同様、必要書類を事前にメールで確認してもらった後に書類を郵送します。手数料は受取当日に現金支払です。

<必要書類>

  • 一般旅券発給申請書
  • 6か月以内に発行された戸籍謄本
  • パスポート用写真
  • 同意書(在オーストリア日本国大使館よりメールで届いたもの)

パスポート(旅券) | 在オーストリア日本国大使館

まとめ

出産後の手続きとしては、まず病院で

  1. 出生届の提出と出生証明書の取得/Meldezettelの登録/eカードの取得

退院後に

  1. 在留許可証の申請
  2. 出生届の提出(在オーストリア日本国大使館)
  3. Familienbeihilfeの申請
  4. Kinderbetreuungsgeldの申請
  5. Familienbonus Plusの申請
  6. パスポートの取得

を行いました。出産後すぐに日本への帰国を考えている場合には出生届の提出を急いで、パスポートを早めに取得する必要があります。上記の手続きは日本人夫婦がオーストリアで子供を出産した場合、またコロナウイルス流行時のケースです。必要書類は概ね変わらないと思いますが、手続き方法についてはその都度確認されるのが良いかと思います。