2021年がスタートして早9日。うちにはテレビがないので、今年は特に静かに新年を迎えました。といっても花火の音が鳴り、ベランダからは誰かがあげた打ち上げ花火が見えました。
そんな今年の目標は丁寧な暮らしです。
丁寧な暮らしというのは日本にいた頃からテレビや雑誌で目にする言葉で、昔からなんとなく憧れていました。特に仕事を辞めてグラーツに来てからは時間があることもあり、丁寧な暮らしをするべき、と理想論のように感じていました。
丁寧な暮らしとは
私の思う丁寧な暮らしとは、手作りに溢れた生活で、凝った料理やお菓子作り、掃除の行き届いたお家など、日々の生活に手間暇をかけるイメージです。正直、グラーツに来てしばらくは、思ったようにできなくてストレスやプレッシャーに感じることもありました。それでも時間はあるし、専業主婦だし、丁寧な暮らしをしたい…やらなくちゃと思っていました。結果を求めるタイプの私は夫から期待する反応を欲したりもしていました。
過程を楽しむ
出産してからは育児に家事に一日があっという間に過ぎてしまうことが多かったのですが、今年の元旦は、昆布と鰹で出汁をとって、麹から作った白味噌でお雑煮を作りました。食べたときに、思ったよりも美味しくて、手間暇掛けて作った時間がとても楽しかったことに気がつきました。
きっと美味しくなかったとしても、夫からたいした反応がなかったとしても、それまでの過程が楽しければ満足度が高いんだろうなぁとふと思いました。
日本にいた時は時短で美味しいものができるほうがよいと思っていたのに。でも逆に、時間のかかる料理は諦めていたのだと思います。最近は時間をかけてでも美味しいものを作りたくなってきました。
時間によらず、自分が本当に作りたいものを作りたくなったのです。これはコロナで家にいることが多いのも理由かもしれません。
オーストリア人らしい考え方に倣って
オーストリアでは手作りのものが喜ばれることが多くて、最初はカルチャーショックでした。なぜなら、日本では流行りものやおしゃれなものをプレゼントするほうがよいと思っていたからです。もちろん選ぶ時間はかけますが、日本では百貨店などに行けばきらきらしたものが溢れていて欲しいものが見つかりやすい気がします。
でも最近は、お金より時間をかけたものをプレゼントしたいと思うようになりました。以前オーストリア人の友達が言っていた「相手のことを考えて準備する、作る時間も含めてプレゼント」という考え方が好きです。
少しオーストリア人のような考え方をするようになってきたのかもしれません。なんとなく面白い変化だなと感じています。
2021年スタート
文字にすると少しわかりにくいのですが、お雑煮を食べながらふと感じたことをまとめてみました。ということで今年は私にとっての丁寧な暮らしを楽しみたいと思います(^^)