主婦のオーストリア生活記~in Graz~

夫の仕事でオーストリアのグラーツに行くことになったアラサー主婦。 オーストリアに行くまでと行ってからの奮闘記。

オーストリアで受けた出生前検査

日本ではおそらくあまり浸透していない、現在も賛否両論のある出生前検査について触れたいと思います。興味のある方だけ読んでもらえると幸いです。

当初、私たち夫婦は出生前検査を受けることは考えていませんでした。というのも、結果次第ではせっかく授かった命を諦めるかどうか選択しなければなくなるのでは、と考えていたからです。私たちは、諦めるという選択肢を持たないようにしていたのでした。

この考えを産婦人科医に告げたところ「そのように考えるならなおさら受けるとよい」と勧められました。というのも「もしなにか障害が見つかった際、事前に知っておくことで対処できることもあるから」とのことでした。結果、確かに準備できることが何かあるかもしれない、と思いなおし、出生前検査を受けることにしました。

尚、全員ではないにしても、オーストリアでは出生前検査を受ける人の方が多いようです。

出生前検査

妊娠中に胎児の状態について調べる検査のことです。胎児の先天性異常を調べるこもできます。出生前検査には非確定検査と確定検査があり、超音波検査も非確定検査に含まれます。 非確定検査には超音波検査の他に母体血清マーカー検査や新型出生前診断などがあり、確定検査には羊水検査や絨毛検査があります。

オーストリアの出生前検査

産婦人科で説明を受けた検査は以下の通りです。病院によって他にもあるかと思いますが、受け取ったパンフレットに載っていたものを挙げます。

コンバインド検査

妊娠12~14週に血液検査と超音波検査を組みあわせて行う検査で、染色体異常の確立を調べる検査。

NIPT

採血のみの検査で、染色体異常の確立を調べる検査。妊娠10週から行うことができ、検査精度が高いと言われている。

オーガンスクリーニング

妊娠20~24週に主要な器官や臓器ができているかを調べる超音波検査。器官や臓器になにか問題があれば、専門医に繋いでくれる。

出生前検査を受けた感想

出生前検査を受けてみて思ったのは、とても詳しく診てくれる!ということでした。普段の2Dエコーでは、赤ちゃんの顏や動きはほとんどわからなかったのですが、コンバインド検査では12週とまだ小さいにもかかわらず4Dエコーでとても詳細に赤ちゃんの様子が見られました。時間を掛けて診てもらえるのはもちろん、写真もたくさんもらえたのが嬉しかったです。

もちろん、そのように感じたのはコンバインド検査で特に問題がなかったこともあると思います。ちなみに、一緒に参加予定だった夫ですが、検査当日、急遽来られなくなってしまいました。そこで、次いで受けたオーガンスクリーニングで参加してもらうことにしました。

オーガンスクリーニングではさらに詳しく心臓や他の臓器の様子を診てくれ、コンバインド検査同様写真をたくさん撮ってくれました。オーガンスクリーニングで問題があった場合は病院の専門医に繋いでくれるということもあり、こちらは以前から受けたいと考えていたのでした。ただ、コロナウイルスのため、夫は結局来られずじまいでした。

費用は受ける病院にもよると思いますが、私が受けた際はコンバインド検査とオーガンスクリーニングともにそれぞれ200€、両方とも受けると少し割引があり合計で360€でした。