主婦のオーストリア生活記~in Graz~

夫の仕事でオーストリアのグラーツに行くことになったアラサー主婦。 オーストリアに行くまでと行ってからの奮闘記。

オーストリアの公的保険に加入

オーストリアに来てから早1年4カ月、主人がこちらで職を得たため、晴れて夫婦共々オーストリアの公的保険 (BVA) に加入することになりました。企業からこちらに転勤して来られる方は企業側がある程度対処してくれ、保険加入に関する問題は皆無かと思いますが、主人の場合は違いました。

主人は客員研究員 (Visiting/Guest Researcher) として、私はその妻(主婦)としてオーストリアに入国した、という状況です。よって2人とも、公的保険にそもそも入ることができないという制約があり、手続きに関してはいろいろと苦労してきました。

今後似た状況の方々のお役に少しでも立てればと思い、私たちの保険契約の過程をまとめておきます。ただ今後、制度等変わる可能性もあるので、詳しくはその都度確認されることをお勧めします。

結果として、私たちは3種類の保険に入りました。以下の図がその契約期間を表しています。

f:id:SarryTan:20190127214112j:plain

雇用形態と保険加入期間

2017年10月 UNIQAの研究者用の保険に加入

学生の方はオーストリアの公的保険 (GKK) に加入が可能であると他の方のブログでも拝見したことがあったのですが、研究者として来た場合は思っていたのと少し勝手が違いました。あくまで私たちのケースですが、一昨年研究者としてこちらに来た際は公的保険ではなくプライベート保険であるUNIQAを大学から勧められて加入するに至りました。

その際の経緯はこちら↓↓

sarrytan.hatenablog.com

ちなみに、日本で主人がDビザ(半年間)を取得するのに保険が必要だったので、その期間にあわせて日本でも留学保険をかけていました。こちらは半年間必要だったのかは不明ですが、重複する分にはしょうがないと加入していました。

その際の経緯はこちら↓↓

sarrytan.hatenablog.com

sarrytan.hatenablog.com

UNIQAの保険に関しては、ほとんど利用したことがなかったのですが、内容としては問題なかったと思います。公立病院だけでなく私立病院でも補償対象でしたし、入院する際は直接UNIQAが支払いをしてくれるということでした。私は1度だけ病院を利用したのですが、3週間ほどで診察料が口座に返金されました。

2018年8月頃 主人が大学から雇用されることになり、今後の保険契約について確認する

2018年春頃には当初の滞在予定を延長してこちらで働くことが決まっており、夫婦共々公的保険 (BVA) に加入できると大学側から通知がありました。BVAは公務員や(全てかはわかりませんが)大学関係者用の保険のようです。ただし、具体的な手続きは雇用が開始する時と決まっていたため、事前に加入していたUNIQAの保険を解約すべく手続き等を自分たちで確認しておく必要がありました。

主人の状況を伝えて10月以降に私たちが加入している保険の契約を解約したい旨をUNIQAにメールで相談していました。すると、返ってきた答えは主人は解約できるけど、私はできないとのことでした ('_') 解約できない保険ってどういうこと?と、私たちはUNIQAの返答に驚きました。状況を何度伝えても、私の分は保険契約を解約できないの一点張り。理由は私は仕事を得たわけではないからとのことでした。

何度問い合わせても状況は変わらず、大学のWelcome Centerに相談しても保険契約の件については力になれないと言われ…疑問は多々ありましたが、その時はあまり不都合もなかったのでとりあえず私はそのままUNIQAに加入することになりました。

2018年10月 主人が大学で働きはじめる

主人は大学と雇用契約を結ぶにあたって、何種類か書類を提出する必要がありました。その中に保険に関する書類があり、大学のWelcome Centerに教えてもらいながら記入をし、はれて主人は保険(BVA)に加入することができました。次いでUNIQAの保険も主人の分は解約手続きが問題なく完了しました。

その後いろいろな方に相談するなかでやっぱり私がUNIQAの保険契約を解約できなのはおかしい、という思いが強くなりました。また、今後しばらくこちらで生活することを考えると私もオーストリア社会保障番号があったほうが良いとの結論に至りました。社会保障番号はこちらの公的保険に加入すると自動的に付与されるようです。

2018年11月 直接UNIQAの事務所に突撃する

なぜ私だけ保険を解約できないのか腑に落ちず、UNIQAとのメールを振り返るといつも同じ人から返信がきていることに気づきました。もしかすると事務的に同じような内容の返信がされているのではないか…と思い、グラーツにあるUNIQAの事務所に突撃してみることにしました!(https://goo.gl/maps/s7qbekmqtco

こちらはUNIQAの事務所ではありますが、私の契約している保険を直接取り扱っているわけではないとのことでしたが、同じ会社なのでおそらく大丈夫であろうと考え、窓口の人に直接聞くために訪問しました。窓口の方は全員が英語を話せるわけではありませんでしたが、なんとか英語が話せる方と話をすることができました。

保険の契約内容についていろいろと確認しながら話し、わからないことは直接詳しい部署に問い合わせをしてくれました。しかし、急に受話器を渡されて自分で聞くように言われ、相手の人がほとんど英語を話せないこともありました(笑)最終的に、事務所の人からオーストリアの公的保険に入っている証明があれば解約できると言われ、その言葉をメモに書き留めてその方の名刺を持って帰ることに成功しました。

後日大学のWelcome Centerに私が主人と同じ保険に入るための手続きに関して教えてもらい、BVAに書類を提出するに至りました。

2018年12月 BVAに加入完了、UNIQAの保険を解約

BVAに加入するまでも、事務所に直接提出しに行った書類の手続きが進んでいなかったりといろいろありましたが、メールでのやりとりだけで、無事e-cardをゲットすることができました。ちなみに、書類を全て提出してからは3日ほどで手元にカードが届きました。

その後、保険に加入したことがわかる書類をUNIQAに持参すると、解約に関する書類にサインをするように言われ、一応解約することができました。一応というのは、解約完了の書類が届くと言われていましたが、未だに届いていないからです。主人の時はすぐに届いたのですが…( ゚Д゚) しかしながら、2019年1月分の保険料は引き落としになっていなかったので、事務所で言われた通り12月いっぱいで解約できたようです(笑)

ここまでの手続きを終えての所感

このように振り返ると悩んでいた期間はさほど長くないような気もするのですが、オーストリアの保険事情等がよくわからず苦戦していました。保険は日々の生活で重要なことなので、間違って理解をしないよう神経を擦り減らしていました。主人は問題なく進んだのに私だけ上手くいかないというのも残念で、周囲の人に相談はしていましたが一人で動かなくてはいけないことが多く大変でした。初めから海外で長期滞在すると決める場合は、こういった苦労は少ないのかもしれませんが、期間を更新する必要のある場合、手間のかかる案件に思いました。

今回の教訓としては直接会って話すことです。メールのほうが確実に聞けて記録にも残るので手続き関係の確認には重宝していましたが、やはり事務的に対応されてしまうことも多々あると感じました。ドイツ語で言えればもちろんいいですが、保険等の手続きに関しては英語でも不安なので、やはり直接担当者に会う、もしくはわかる人と話すことがことの重要度を伝えるためにも大切であると感じました。